竣工物件

KARASAWA YAMASHITA ARCHITECTS
KARASAWA YAMASHITA ARCHITECTS

先日、ある案件の土地調査に行った際に以前、長年務めていた事務所で担当した物件(集合住宅)の前を通りました。

この物件は市の条例により無償提供する公園が必要でした。高いお金でオーナーが買った土地をなぜ無償で市に差し出さなければいけないのかと・・・。市としては大きな開発をするのだから、多大な影響を周囲に及ぼすのだから当然コレぐらいの上納は当然だろうという態度できます。

敷地の隅のほうでフェンスで囲って、役所の言うがままに遊具を置いて誰も座らないであろうベンチを置いて、数年後には草が生えてさみしい風景になる公園・・・。こんな公園よく目にします。

決してこんな形にしてはいけないという思いで設計しました。私もどうせ提供するのだったら、この公園をうまく使って出来るだけオープンにし建物のアプローチとして利用してこの建物の顔となったらいいなーと思いました。

当然、市の公園課とかなり話し合いをしました。上記の理由でこっちとしては『フェンスで囲いたくない!出来るだけOPENにして開放的にしたい!』一方、市としては『管理をする際フェンスがないと、どこまでこっちが管理したらいいのかわからない!出来るだけ飛び出し防止のため歩道側に柵を設けて欲しい!』などなど・・・。最初はこっちとしては、なぜ無償で土地も提供しオーナ側のお金で公園も作るのに、何でゴチャゴチャ市が言ってくるねん?と思いながら相反する話し合いを進めようやくお互い折り合う所はおりあって工事が着工したのを覚えています。

そんなこんなで竣工してこの物件もはや4年以上立ってしまいました。

なつかしいなーと思いながら通り過ぎました。

ただ、この公園、上記のようなさみしーい公園にはなってなくてちゃんと、子供たちも遊んでいたし、ベンチもお母様方のおしゃべりの場になっていましたよ!

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